imaシーバスエキスパート4名の全国マイクロベイトパターン攻略術

冬から春にかけての、秋のように大きなベイトがいない状況ではマイクロベイトを意識した釣りが必須になる。しかし、小さいエサをルアーでマッチ・ザ・ベイトさせるのは現実的ではないし、攻略が難しいもの。そんなマイクロベイトパターンを、imaの全国シーバスエキスパート4名に解説してもらったので紹介していこう。

加藤宏崇 秋田サーフ×シラスパターン

アジがよく釣れている場所はシラスが入っている可能性が高い

自分がよく行くエリアでのマイクロベイトパターンは、アミや稚鮎、コウナゴのシラウオ、イワシのシラスなどが多いです。その中でも、ボイルしていても食わせるのが難しいと言われるシラスパターンを紹介しますね。

シラスは、だいたい4月末くらいから5月いっぱいまでが時期。あとは、若干秋にも絡む時があります。エリアはサーフ、港湾部など。シラス系のベイトは潮の流れに流されて集まってくるベイトなので、潮の流れが当たるような地形、ヘッドランドや消波ブロック、堤防、サーフに隣接する漁港などが濃くなりますね。

シラスはシーバスだけでなく、アジや海鳥も寄せてくるベイトで、鳥山が立っているような場所、鳥が上空を水面を意識しながら飛んでいる場所は狙いめ。近くでアジがよく釣れている場所はシラスも多く入っている場所ですね。シラスつきのシーバスを狙うなら朝マヅメがオススメですよ。

障害物際を平行に投げてトレース

狙うのは堤防であれば足元のエグレやスリット、消波ブロックであればその際など。沖に入れずに、障害物に平行にキャストしていくことが重要ですね。リトリーブスピードは、水噛みをしながらアクションをするギリギリのスピード感。流れを感じながらゆっくりリトリーブしましょう。使うのは、Rocket Bait 75やsasuke 75シリーズ、p-ce 60S、SpinGulfシリーズなど。特にsasuke 75シリーズはこのパターンでよく釣れるモデルですね。シラスは白く透明なベイトですが、ルアーカラーはフラッシング系の方が、活性の高いシーバスにアピールしてくれてよく釣れますよ。

マイクロベイトパターン必携ルアー[sasuke 75シリーズ]

上:sasuke SS-75/PHBBC 中:sasuke SS-75/チャートヘッドクリアー 下:sasuke SF-75/パールボラOB

SFとSSをアクションの質で使い分け

サーフのヘッドランドや消波ブロック周りなどにつくシラスパターンではとてもよく釣れるルアーです。ボイルしている時など明らかに活性が高い時はsasuke SF-75を使い、浮力のあるパタパタとした動きで誘います。スイッチが入りにくい状況では、sasuke SS-75を使ってじっくりとスローにリトリーブして使い、ちょっとした波の払い出しやピンスポットでは軽くトゥイッチを入れる使い方をしましょう。

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加藤 宏崇 かとう ひろたか

秋田県在住。雄物川のリバーシーバスや秋田運河をメインに男鹿半島での磯マルやサーフゲームなどを得意とする。シーバスは年間250日以上釣行する現場主義のエキスパートだ。

川本斗既 山陰河川×稚鮎・ハクパターン

マイクロベイトは流れの緩いところに集結

マイクロベイトというと、自分が釣りをするようなエリアではアミやナミノハナ、稚鮎、ハクなどがあげられます。稚鮎は3cm前後、ハクは1〜1.5cmくらいですね。マイクロベイトは、磯や河川内でもそうですが、流れの淀みや流れが緩くなるところに溜まりやすいです。ワンド状の奥や潮が当たる裏側、流れをさえぎるなんらかの障害物の後ろ側などですね。

アミやハク、稚鮎などといったマイクロベイトなどに着くシーバスを見ているとわかるのですが、群れやブレイクから外れる小さいベイト単体を捕食するというより、群れやブレイクから外れる群れ(塊)の中に突っ込んで複数のベイトを一気に口の中に入れるようなアタックをすることが多いですね。

ベイトの群れを外してルアーを通す

ベイトが目視で確認できる場所や、シーバスのボイルを確認できるような場所なら確実。マイクロベイトはルアーの大きさを合わせるには小さすぎるので、基本的はマイクロベイトの集合体、群れというイメージでルアーを使っています。
使い方は、群れの中を引くというよりは、群れの少し外側を引いてやる。そうして、大きな群れから外れた小さい群れをイミテートすることができる。そうすることで、シーバスからも見つけやすくすることができるんです。これは横方向にも縦方向にも言えることで、群れの下側にルアーを通しても同じ効果が得られますよ。
具体的には、群れから20cmくらい離れさせるイメージですね。あまり外しすぎると、シーバスが意識しているレンジからも外れてしまったりするので注意です。

マイクロベイトパターン必携ルアー[p-ce 60S]

上から時計回りに p-ce 60S/ゴールドキャンディー p-ce 60S/マットブルーバックオレンジ p-ce 60S/ライムバックパールグロー p-ce 60S/ライムスタークリアー

アクションはリップのあるシンペンのイメージで

稚鮎・ハクの場合は、ブリブリ泳ぐルアーよりも弱々しく泳ぐローリング系のルアーがオススメ。リトリーブはゆっくりが基本です。デイゲームになると、トゥイッチなどを織り交ぜながら少し早めにリトリーブしましょう。p-ce 60Sはマイクロベイトのような泳ぎの弱いベイトにあったナチュラルな波動でアプローチできるモデル。リップで引き抵抗を感じつつ、アングラー側が操作しやすい点が気に入っています。特にナイトゲームに強いモデルですね。

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川本 斗既 かわもと ほしき

島根県在住。ホームである江の川や高津川のリバーゲームを得意とする。中海など山陰方面はもちろん、広島市内の河川にも詳しい。2015年に99cmのランカーをキャッチしており、次こそはメーターシーバス! と日々釣りを重ねている。

髙橋和希 愛媛県河川×ハクパターン

小規模河川の流れ込みを狙った技ありパターン

春先のシーバスもまだ体力がついていないような状況では、やはり小型のベイトを捕食することが多いもの。春の雨が絡むタイミングでは、河川にマイクロベイトが溜まることが多くなるので、こういったときにマイクロベイトパターン狙いでいってみようとなりますね。だいたい3月後半から5月の半ばくらいまでがマイクロベイトパターンで狙える時期です。

まずはベイトとなるハクを見つけること。目視で溜まっている場所を見つけることが大事です。遊泳力が弱いので、水の流れがヨレている場所をよく見てみましょう。また、一方で雨後に発生した水門や排水の流れにハクが集まりやすい傾向があります。普段流れていない場所でも、雨で発生した流れのそばなどに多いですね。この時期のハクは2〜3cmくらい。川幅が10m以内の河川がシーバスからもルアーを見つけやすく、このパターンで釣りやすいですね。

ベイトの群れをわざと散らしてシーバスにスイッチを入れる奥の手

普通に攻めていてバイトがない状態でオススメするのが、固まっているベイトをわざと散らしてシーバスのスイッチを入れる方法。ルアーがベイトの群れに差し掛かったら、そこでジャークを2〜3回入れる。そして、ベイトが散った後にそこにルアーをステイさせるように使います。水門や排水管などからの流れにいるベイトにルアーをアプローチするイメージですね。通常皆さんがやっている釣り方をやってダメな時に、ぜひ試してみてください。

このとき、流れに対してアップとダウンなどいろいろとトレースコースを変えながら何度もキャストしてあげましょう。自分の場合は、1つのスポットで30投はしますよ。マイクロベイトについているシーバスは癖がある魚が多いので、ちょっとした小場所でも手を替え品を替え攻めていくようにしてください。これはデイでもナイトでも同じパターンで釣れます。特にデイゲームはエキサイティングでおもしろい釣りが楽しめますよ。

マイクロベイトパターン必携ルアー[iBORN 78F shallow]

上:iBORN 78F shallow/クラシカルRH (2018年新色/7月発売予定) 下:iBORN 78F shallow/リッチメロン(2018年新色/7月発売予定)
シャローに溜まったベイトを快適に攻略できるルアー

シャローレンジを快適に引けるので、浅場に溜まったベイトを攻略しやすい。ゆっくり巻いてもしっかり波動を出しながら泳いでくれるのも大きな魅力。また、ある程度速く巻いても大丈夫で、デイゲームでも使えますよ。ハクパターンではよく釣れるモデルですね。

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髙橋 和希 たかはし かずき

愛媛県出身、在住。ホームである愛媛県の東部では、河川、港湾部をメインにウェーディング&スニーカースタイルでシーバスを狙っている。釣り自体はメバル、アジといったライトゲームやエギングといったソルトゲームだけではなくフカセ釣りや渓流まで幅広く、若手ながら経験豊富なアングラー。

安田ヒロキ 関東河川×ハクパターン

いろいろなエリアでマイクロベイトパターンの釣りは成立する

マイクロベイトパターンの時期は早春から〜5月くらいまで。ハク、アミ、稚鮎などがメインです。3月頃から稚鮎が姿を見え始め、ハクは暖かくなってから水深の浅いところに差してきますね。流れが少し緩いエリア、夜では明かりが絡む場所が狙いめ。特に河口部にある橋の明暗部、浅くて流れが緩んでいるような場所で、潮も上げのタイミングが良かったりします。

実際のハクの写真。

マイクロベイトはナイトゲームの方が割合は多いのですが、デイゲームはやはりエキサイティングで面白い。デイゲームでは小規模な運河の壁際にハクが溜まっているので、今回はそのタイミングでの釣り方を紹介しますね。

狙うのは小規模な3面護岸の運河。川幅は20mくらい。自分が立っている護岸がカバーと考えて足元を狙います。足元を見てみて、そこにハクがいれば期待大です。壁についているシーバスを狙って壁際にキャストをしてルアーをリトリーブ。まずはsasuke 75シリーズを使って少し上めのレンジを意識してリトリーブします。基本はただ巻きメインで時折トゥイッチやジャークを入れたりして使うことが多いですね。それでダメならレンジが合っていない可能性があるので、バイブレーションのkoume 60にルアーチェンジ。sasuke 75よりも深いレンジを探ることができます。カウントダウンで任意のレンジまで落としてから引いてきたり、ロッドを縦方向に動かしながら左右へダートさせて飛ばす使い方もよく釣れますね。また、極力護岸の壁からルアーを離さないように狙うのがキモです。

マイクロベイトパターン必携ルアー[koume 60]

上から時計回りに koume 60/マットオレンジブルー(2018年新色 鈴木斉カラー/6月発売予定) koume 60/ボラグロー(2018年新色 大野ゆうきカラー/6月発売予定) koume 60/ブルーハマイ(2018年新色 濱本国彦カラー/6月発売予定) koume 60/クラシカルRH(2018年新色 辺見哲也カラー/6月発売予定)
壁沿いの居着きをリアクションで狙うならこれ

デイゲームで速いテンポで護岸を探っていくにはバイブレーションが効率がいい。スピード感も速いので、壁沿いの居着きのシーバスをリアクションで食わせていくことができます。やや速いただ巻きや、左右へ飛ばすようなダートアクションで誘いましょう。

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安田 ヒロキ やすだ ひろき

ホームは横浜から川崎までのエリアで、東京湾全域をメインフィールドにしている。港湾部や河川での釣りが多く、シーバス以外にもアジング、メバルといったライトゲームを得意とする。現在27歳、平成生まれの若手アングラー。

まとめ

ここで紹介した4人のパターンは、彼らが導き出した実績のある釣りばかり。自分のよく行くエリアのシチュエーションやそこにいるベイトと照らし合わせながら、ルアーを使いこなしてぜひ試してみて欲しい。

ヒットルアー:koume 60/ボラ

公式商品ページ

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