K-太 58 SUSPEND インプレッション。

小場所でのシャッドゲームを提唱してきたimaプロスタッフ 濱本国彦氏が仕掛けるサスペンドシャッド、K-太シリーズ。そんなK-太にサイズダウンモデルの58mmが登場する。サスペンドすることのメリット、そして小型シャッドの有効性とは。このルアーの監修者であるimaプロスタッフ濱本国彦氏に語ってもらいます。

 

 

 

そもそものK-太シリーズの原点
サスペンドルアーはシーバスが捕食しやすい無防備のベイトを演出できる。

▶︎ 一昨年にK-太 77 SUSPENDが発売されましたが、シーバスルアーとしては珍しいサスペンドモデル。なぜサスペンドモデルを出そうと思ったのでしょうか?

imaプロスタッフ 濱本国彦氏(以下濱本):ベースにあったのはB-太シリーズで、トゥイッチ、ストップ&ゴーでよく釣れたことです。でも、B-太はシンキング、もしくはフローティングだったので、止めた時に沈む・浮くという動きが出て、これを完全にサスペンドにしたらもっと釣れるんじゃないかって考えたのが最初ですね。
自分が意図しているレンジにルアーを入れて、ステイさせる。これはラインコントロールやロッド操作などで、シンキングのルアーでも可能なんです。でも、この釣りをより多くのアングラーに理解してもらいたかったので、誰でも止められるようなサスペンドモデルのK-太 77 SUSPENDを作ったんです。

 

 

▶︎ ルアーをサスペンドさせて釣る、この釣りをするようになったのはいつ頃からなのでしょうか?

濱本:17〜18年くらい前からですかね。もちろんその頃はシーバス用のサスペンドルアーはなかったので、シンキングのルアーをうまくコントロールして、水中でサスペンドさせて使っていました。水中でルアーを止める、これに気づいてからメーターオーバーを量産できるようになりました。
水中で止めるということは、流れのある場所では同じレンジのまま横方向にスライドしていく。“ルアーが水に馴染む”ことで、シーバスが楽に捕食可能な無防備のベイトフィッシュを演出できる、だから釣れるんでしょうね。

 

 

▶︎ 今回、K-太 77 SUSPENDにサイズダウンモデルのK-太 58 SUSPENDが登場します。小型版は以前からニーズがあったのでしょうか?

濱本:そうですね。周囲のアングラーからも要望があったし、僕自身も小さいシャッドを使う場面がありました。シーズナルパターンとして、早春はマイクロベイトがメインになった時に、やっぱり小さいルアーが効くようになりますからね。ランカーシーバスが多い地域でも、年々テクニカルになっていって、小さいルアーのメリットも増えてきていますし。

 

 

 

 

サイズからは想像できない存在感

▶︎ プロト段階から含めて、K-太 58 SUSPENDを使ってみた感想はいかがでしょうか?

濱本:58mmというサイズ感からは考えられないほどの存在感がありますね。一般的な60mmサイズのルアーと比べたらアピール力は強いと思います。また、巻いたときの水の抵抗具合、アクションをつけたときの水が噛む感じも強くて、キャストした先でも、ルアーがどこにいてどのレンジにいるかというのがわかりやすいんです。その存在感っていうのは飛距離にもいえて、このボディからは想像できないくらい飛ぶと。例えば、小規模な河川の明暗を狙う場合、第一橋脚はもちろん、第二橋脚も射程距離に入りますよ。
あとは、小粒でアクションが俊敏で、そこから止めのモーションもクイックにピタッと止まる。これは水中映像でも見てもらえると思うので、ぜひ確認してみてください。普通のルアーだと、惰性で動いてしまうものですが、K-太 58 SUSPENDはそれがない。どんなに激しく動いていてもピタッと止まる、これがK-太 58 SUSPENDのすごいところです。マグネットで重心移動のウェイトをしっかり固定しているから、激しく動かしても余分なアクションがないんです。

 

SWIMMING MOVIEはこちら

 

 

 

 

K-太 58 SUSPENDの得意なシチュエーション
早春の小場所マイクロベイトパターンにベストマッチ。

▶︎ K-太 58 SUSPENDは具体的に、どんな釣り方が有効的なのでしょうか?

濱本:場所としては小規模河川や水路。水門周りや橋脚、護岸際、壁のちょっとしたクランク部分。狙いはK-太 77 SUSPENDと同じで、77mmで釣りきったあとや、77mmのサイズ感でも喰わないような場面で、K-太 58 SUSPENDをローテーションのひとつに加えてあげるといいでしょう。

K-太 58 SUSPENDは、ボディが小さくなった分、K-太 77 SUSPENDよりも動きが俊敏になっています。連続トゥイッチでは、めまぐるしくルアーの向きを変えながらチャカチャカと動き回って、ステイを入れるとピタッと止まる。これからのマイクロベイトの時期には間違いなく活躍しますね。春以外にも、夏のデイゲーム、秋でももちろん釣果を期待できます。

 

 

 

 

K-太 58 SUSPENDの強み
マグネット式重心移動で8gでも十分な飛距離を確保。

▶︎ 58mmとボディが小さくなったことによるメリットはありますか?

濱本:K-太 77 SUSPENDは12gで、K-太 58 SUSPENDは8g。でも飛距離はそんなに変わらないんですよ。このボディサイズでもマグネット式重心移動を入れることで、十分な飛距離が出るようになっています。58mmボディと8gというウエイトで出せる、MAXの飛距離が出ているんじゃないでしょうか。なので、K-太 77 SUSPENDの射程圏をそのままこのルアーでも攻略できる、この意味は大きいですね。



 

▶︎ K-太 58 SUSPENDは海水サスペンド、K-太 77 SUSPENDは汽水サスペンドですが、これにはどのような違いがあるのでしょうか?

濱本:K-太 58 SUSPENDはボディサイズも小さくなっているので、容積から生まれる浮力が小さくなる。その浮力をややシンキング寄りにしたかったんです。こうすることで海水でもきっちり止めることができる。これを汽水域に持っていっても、このボディサイズなので十分にコントロールできると思います。

 

 

 

 

水中でしっかりとサスペンドさせるコツ
まずは自分ができる限り長く止めてみる。

▶︎ まだまだルアーをサスペンドさせることに慣れていないアングラーも多いかと思いますが、止めて釣るコツを教えていただけますか?

濱本:僕の場合、長い時には5〜6秒止めることもあります。流れに乗せる、壁の際に置いておく。この止めている間も、流れに乗って誘ってくれます。なので、皆さんが挑戦する時、まずは自分の可能な限り長く止めてみてください。一回、自分がどれだけ止められるのか試してみるんです。そこから時間を短くしていく。こうすると、1秒でも2秒でも止められるようになるはずです。

 

 

▶︎ 止めているときにバイトがあると、どんな風にアタリが出るのでしょうか?

濱本:完璧にサスペンド状態が作り出せているのであれば、“ドン”とか“ゴン”、“ガン”という衝撃がきます。サスペンド中はラインテンションがないので、シーバスが一気にルアーを吸い込んで、そのあと反転した時に、一気にバイトの衝撃がくる。ショートバイトになっているのは、ラインのテンションが抜け切っていない証拠ですね。ラインのテンションでシーバスがルアーを吸い込みきれず、ルアーが逃げていく、これがショートバイトの原因です。ルアーを止めるには、サスペンドさせる意味を理解して、サスペンドさせるにはラインをどうコントロールするか、ロッドをどう操作すればいいかということに繋がって、どんどんこの釣りの理解度が上がっていくと思います。

 

 

 

 

 

最後に

サスペンドだからこそ獲れる魚がいる!

編集部:濱本氏のサスペンドモデルに込められた想いは伝わったでしょうか。
K-太 58 SUSPENDを使ってルアーを止めることを理解すれば、濱本氏の気づきと同様にランカーキャッチ率にも繋がるはず!
これからの時期はぜひ、K-太 58 SUSPENDをルアーケースに忍ばせて、マイクロベイトパターンに出かけてみてはいかがでしょうか。

 

▶︎ さらに、時期リリース予定のメバル用プラグ、meba K-太 38 SUSPENDについても濱本氏から一言。

濱本:シーバス以外にも、フィッシュイーターであれば止める動きは効果的。メバルでもステイを入れる動作が効くシチュエーションがあるので、発売したらぜひ試してみてくださいね。

 

 

 

 

PRO STAFF

濱本 国彦 はまもと くにひこ

香川県在住のシーバススペシャリスト。ランカーハント率も高く、その人望とフィッシングスタイルで多くのファンを持つ。ドリフトテクニックを得意とし、ラインテンションを巧みに操る釣りに定評がある。

 

 

 

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