「真夏の水面炸裂作戦 第1ラウンド 小豆島編」 山田秀樹 オトコの後日談

水面を突き破るド迫力のアタック! 興奮のチヌ×トップウォーターゲームが全国各地で盛り上がりをみせる夏。ジリジリと焼け付くような日差しが照り付けるドピーカンでも楽しめるアクティブな釣りを、ima山田秀樹×nadar. アラマキシンヤの両名がメーカーを超えてバトル!!すでに2018年8月21日発売のルアーマガジンソルトにて結果は発表となっているが、ここでは山田さん視点でお伝えできなかった後日談を綴っていこう。


fimoTV動画

【トップチヌ? チヌトップ? 真夏の水面炸裂決戦 / 小豆島編【1st Round】】


第1ラウンドの対決地はアウェイの小豆島

IMAG編集部(以下、編集部):今回はnadar.のアラマキシンヤさんとチヌのトップウォータールアーで対戦。第1ラウンドはアラマキさんホームエリア、関西は小豆島(しょうどしま)にて釣行。
山田さんにとってはアウェイとなりますが…熊本と違う点などはありましたか?

山田:まずはなぜ小豆島になったのか? その経緯からお話しましょうか。
そもそもですね、本当は大阪市内の河川でやろうと言っていたわけですよ。でも大雨で荒れてしまったので急遽、小豆島になったんです。
でもね、島へ行ってみると地元の天草と同じ魚がいたり…こりゃ似ているな? って感じたんです。

編集部:では、いつもと同じ釣り方で通用しそうだと?

山田:そう思っていたわけですよ。
しかし…なんか大量に見えチヌがいるんですね。熊本では見えてもスーッと逃げていなくなるのに、小豆島では追っかけてくるわけなんです。
ありゃ、これはまったく違うぞ!?と。なんか最初の段階からやべぇ~感じがしましたね。

対戦相手のアラマキさん。そのイメージとは!?

編集部:対戦相手のアラマキさんと面識はあったんですか?

山田:フィッシングショーで挨拶をした程度ですね。あ、こりゃどうも~!って。一緒に釣りをするのは初めてですね。

編集部:第一印象はどうでしたか?

山田:な~んか…ワタシが言うのもなんですが、“オイオイ…若い変なアンちゃん来ちまったゾ!?”でした。
でもしばらく話してみてみると…すごく物事をしっかり考えているヤツでした。チヌに関してもキビレ、マチヌの違いを良く把握していて博学だなと。
それに他県をいろいろ回っているだけあって、地域ごとの知識も詳しくてね。
ワタクシはチヌで遠征はやりませんからね。身近な釣りモノと思っていますから。あ、ヒラ(スズキ)は別ですよ?ヒラは遠征行きますからね。

「西日本釣り博2018」会場にて。

実釣一日目。天草と似て非なる瀬戸内チヌに翻弄される…!


編集部:実際の釣行では、瀬戸内海のチヌに戸惑っていたようですが…?

山田:特に1日目。
アラマキくんが橋の反対側からキャストしまくってたポイントで“山田さん橋脚際にチヌいますよ!”って。ああ、あのチヌは流れに対して頭向けているから反応するはず。投げなよ?って敵に塩を送ったらまんまと釣られました。
でもまあ、これだけ見えチヌいるし大丈夫でしょ?って余裕ぶっこいてたら…。

編集部:1日目は釣果0でしたね…。

山田:追ってくるけど食わない。
アラマキくんに何回食ってきた?って聞いたら“ヒットだけなら8回”。はぁぁああ~!?こっちは2回出て1ヒットだぞ!?

編集部:焦りが出たという訳ですか?

山田:まあ、実はね。度付きの偏光グラスを忘れてしまったのもあるんです。アラマキくんが“あそこいますよ”って言っても、どこどこ?状態。
偏光グラスってトップでは大事なんだなぁと再確認できました。

天草と小豆島のチヌの違い“小豆島はスローでも止めてもアタック”

編集部:あらためて天草と小豆島のチヌの違いを教えてください。

山田:一言でいえば“同じ魚とは思えない”。
天草だけじゃなく熊本のチヌはルアーを見切る。だから、ルアーを止めるとかはありえない。止めてスーッといなくなるのを何度も経験しているんです。
ルアーもチヌ用の小さいのが良いんですが、小豆島はシーバス用の大きいトップでOK。
なんでこんなに違うのかは分かりませんが、感じたのは2つ。
1つは釣り人が少ないのでプレッシャーが低い。2つ目は干満差。天草の1/3くらいしか潮が動いていない感じですね。これらの理由かなぁ、と思いました。
とにかく1日目は小豆島のチヌへアジャストできませんでした。

実釣2日目。タックル全てを変更して挑む!

編集部:2日目はどうにかリズムをつかんだ感じでしたね。

山田:ルアーはもちろんですが、それに合わせてロッドも短く、リールもギア比が低いものへ、ラインも細く、キャップもハットへ。タックルから何から全て変えてみました。


編集部:86Lから73MLへ変えていたようですが、ショートレングスのロッドへ変えた理由はなんですか?

山田:1日目は沖を狙ってチヌも反応はしていたんです。でも掛かっても乗らなかった。そしてアラマキくんを見ていたら、全然手前のシャローで掛けているじゃないですか。そこでロッドを短くして、その分アクションもそれほど動かさずにつけやすいという訳です。ラインも水面へあまり付けたくないし細く、ゆっくりアクションさせるためにリールのギア比も変えて…万全を期す!です。

どうにか2尾をゲットするも…タイムアウト

ヒットルアー:imapopkey 100/ブルーレッドギル

編集部:満を持して挑んだ2日目。アラマキさんが1日目の3尾を入れ替えて高ポイントをマーク。山田さんは2尾を釣り上げて猛追しかけるも…及ばず。

山田:2日目はどうにか調子をつかんだ訳ですが…帰りの便というオトナの事情もありまして、実質6時間という実釣時間。時間が短かったのが悔やまれます。

編集部:ルアーのリズムもつかんだと言われていましたが?

山田:音楽で例えると天草はサンバ。速いリズムな訳ですよ。でも小豆島ではスローなリズム…ワルツのような感じなんですね。ドン、タッター…ドン、タッター…優雅でゆったり。

編集部:わかったような、わからないような…次では、それぞれ釣れたルアーの具体的な解説をお願いします。

ヒットルアー解説1:PUGACHEV’S COBRA

上:PUGACHEV'S COBRA/バイオレットシャイナー 下:PUGACHEV'S COBRA/ビジブルグリーン

PUGACHEV’S COBRA

  • 全長 90mm
  • 重量 12g
  • タイプ トップウォーター
  • アクション スライディング
  • フック #6
  • リング #3
  • 誕生日 2010/8/21

山田:前日、同じポイントに入っていて1尾うろうろしていたのがいたんです。地形はもう把握していましたから、あのチヌはブレイクラインに付くなと予想していた。ちょうど角地“アラマキポイント”と言っていたので最初に入ってやろうと。そこで、ルアーの動かし方もアラマキくんに似せてポーン…ポーン…ポーンとスライドを多めにしてみたいんです。すると、横からいきなり出てきた。

編集部:スローなテンポが効いたわけですね。

山田:ルアーも小さすぎずスロー。この時は風も無かったので、アピール的にもペンシルがちょうど良かったと思います。

ヒットルアー解説2:imapopkey 100

上:imapopkey 100/ブルーレッドギル 下:imapopkey 100/ビジブルグリーン

imapopkey100

  • 全長 100mm
  • 重量 12g
  • タイプ トップウォーター
  • アクション ドッグウォーク&ウェイク
  • フック #4
  • リング #3
  • 誕生日 2015/7/10

編集部:imapopkey 100はPUGACHEV’S COBRAと違ってスプラッシュ系ですが…?

山田:ポイント的にはさらに沖へ突き出た地形で釣りをしたんです。そうしたらサワサワ~…と風が吹いてきて、風波が立ってきました。ちょ~っとペンシルじゃアピール弱いかな?と感じたので、スプラッシュでアピールできるimapopkey 100を使いました。ポーン…ポーンとやっていたら、2尾が付いてきて…見切られるのが怖かったけど止めてみたんです。

編集部:止めてからちょっとアクションしていましたね。

山田:パチャパチャ…と、ここにいるよ~って。下へ叩いて知らせるように縦の動きで水面下へアピール。そしたら食ってきましたね。

編集部:止め&スローアクションが効くのは小豆島のチヌ独特なんですかね?

山田:アラマキくんに聞いたら、大阪の川でもポーズOKって言ってたんですよね。だから…プレッシャーだけじゃないんだろうな。

編集部:もしかして食性とかも違うんですかね?

山田:それはあるかも。アラマキくんはセミ系のルアーで釣っていたもんね。あんなゆっくりで止めて…とか熊本じゃ通用しないから!

総論&第2ラウンドの抱負“魅せるぜ!ホームの意地”

山田:アウェイの小豆島チヌに戸惑いましたが、次回はホームの熊本。今度はアラマキシンヤ…お前がアジャストする番だぜィ!?ゆっくり止めたりしていると…チヌが掛からないだけじゃなく、シーバスが食ってしまうかもしれないぜェ? ホームの意地…しっかり魅せてやるぜ!
では、1・2・3…ダーッ!


編集部:“魅せる展開”、期待しています!

※ルールとして、チヌ以外の他魚を釣るとマイナスポイントとなる。

第2ラウンド 熊本編は、2018年9月21日(金)発売のルアーマガジンソルト誌とfimoTVにて公開!後日談も、発表後IMAG記事にてご紹介いたします。少し期間が空いてしまいますが、こちらもお楽しみに!

 

TESTER

山田 秀樹 やまだ ひでき

愛熊本県在住。九州ではビッグヘッドの愛称で知られ、磯のヒラスズキゲームやクロダイゲームを得意とする。普段は釣具店に勤務し、常に現場のフレッシュな情報を提供している。


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