Lipper 90 開発STORY。

Lipper 90開発のきっかけ
涸沼のイナッコパターンを軸に誕生。

▶︎ imaからいよいよリリースされるウェイクベイト、Lipper 90。まず、誕生したきっかけを教えていただけますか？

ima開発部篠塚氏（以下篠塚）：鈴木斉さんの一番のホームでもある涸沼は年間で最もシーバスを釣り上げている場所で、そこでメジャーなのがイナッコパターンです。ハイシーズンになるとイナッコが水面に集まり、それをめがけてシーバスがボイルします。全国的に見てもイナッコはポピュラーなベイトで、メインとなりやすいエサです。
そんな中、イナッコに限らず「表層のベイトを意識したシーバスが多いという場面で使えるルアーが欲しい」という話からこの企画がスタートしました。そこで、軸となるのがウェイクベイトとペンシルベイト。この2つがあれば水面を攻略できる確率が上がるということで開発が進みました。そのウェイク系ベイトに当たるのが、今回リリースされるLipper 90です。

Lipper 90開発の過程
水面をしっかり引ける潜りすぎないウェイクベイト。

▶︎ では、Lipper 90を作るにあたって、鈴木さんからはどんな要望があったのでしょうか？

篠塚：まずはレンジについて。潜ってもマックスで20cm。水面直下を引き波を立てながらテロテロ引ける性能ですね。そして、デッドスローでもしっかり泳いでくれる。飛距離がちゃんと出るというのも欠かせない。これらの性能が求められました。
ウェイク系のルアーはいろいろありますが、潜ってしまうものが多いんです。最初は潜らせないようにするのにとても苦労しましたが、ボディ形状で浮力を持たせつつ、ウェイトのバランスでうまく調整することができました。

▶︎ ボディサイズは90mmですが、いろいろ試す中でこのサイズに落ち着いたのですか？

篠塚：イナッコなどのボイルパターンでは、たくさんのイナッコがいる中で、ルアーの存在感を出さなくてはならないので、大きいルアーを投げたくなるかもしれません。でも、実際には小さいルアーの方が喰いがいいことも多いんです。
また、大きいルアーには大きいルアーのいいところがありますが、90mmというサイズ感だと割と小さめなシーバスでも口の中にすっぽりと入ってくれるので、フッキングがよくバラしにくいというメリットもあります。さらに、小さすぎず大きすぎないので、一年中使えるサイズということで、この90mmになりました。

Lipper 90インプレッション
魚を惹きつける、よく釣れるウェイクベイトに仕上がりました！

▶︎ 5月に発売を控えるLipper 90。その仕上がりの印象はいかがでしょうか？

篠塚：テスト釣行や動画の撮影でもきっちり結果が出ていますし、私自身もいろいろ試してみて釣れているので、魚を惹きつける力を持ち合わせたルアーになったなと改めて実感できました。鈴木さんからもイメージ通りのルアーになったと言っていただけましたし、これから欠かせないルアーのひとつになっていくと思います。

▶︎ アクション面ではどういった特徴がありますか？

篠塚：ローリング主体でウォブリングが混ざったウォブンロールで、艶かしい泳ぎになっています。また、背ビレのパーツが起こす引き波とこの泳ぎのアクションで、アピール力の高いウェイクベイトに仕上がりました。スローに巻けば、誰でも簡単に引き波を出すことができますし、巻きスピードを上げていけば、水面下20cmまで徐々にレンジを入れていくことが可能です。

▶︎ Lipper 90を使いこなすコツは？

篠塚：ボイルがあったら、そのちょっと先に投げて通過させるようなイメージで引いてくるのが、Lipper 90で釣るコツですね。ボイルがない場面では、ベイトが水面を漂うように、引き波を立てながらテロテロ引いてみてください。下からポンと出てくるので、楽しい水面ゲームを味わえると思います。

最後に

▶︎ 5月に発売を控えるLipper 90に続いて、現在ペンシルベイトのCHAPPY 100も開発中とのこと。

篠塚：今回、Lipper 90と並行して開発していたのがこの後リリースされるペンシルベイトのCHAPPY 100です。
Lipper 90で出ないときはCHAPPY 100。CHAPPY 100で出ないときはLipper 90と、2つ合わせて使って欲しいルアーです。この2つを使いこなせれば、これからのトップ、サーフェスの釣りが楽しくなると思いますよ。ちょっとした差で釣果が大きく変わってくるので、使い分けはとても重要なんです。CHAPPY 100については、また次の機会に、詳しく解説させていただきますので、お楽しみに！